はじめに
スマートフォンなどのモバイル端末の普及により、固定電話を解約したいと考えている方も多いのではないでしょうか。ただし、固定電話の解約にはデメリットが伴うため、慎重に検討しなければなりません。この記事では、固定電話解約のデメリットや注意点を紹介しているので参考にしてください。
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固定電話とは
馴染みのある固定電話について、改めて確認しておきましょう。ここでは、固定電話の定義から歴史、料金体系まで紹介します。
固定電話の定義と機能
固定電話とは、家庭やオフィスなどで使用する据え置き型の電話機のことです。固定電話にはアナログ回線や光回線、IP電話などがあります。アナログ回線で用いられる電話番号は、市外局番および市内局番により地域の絞り込みが可能です。アナログ回線は電波状況などに品質が左右されず、安定しています。また、停電時には電話回線より一時的に電力が供給されるため、災害時にも使用できる場合があります。
固定電話の歴史と普及
固定電話がはじめて日本で作られたのは1878年です。はじめは一般家庭ではなく、要人に普及していきました。固定電話が普及した初期には直接相手との接続ができず、電話局が中継して手動で電話を繋いでいました。現在ではダイヤルをプッシュすれば、直接接続できるようになっています。固定電話は1980年代に一般家庭に広く普及し、広まっていきました。
通信技術の発展により携帯電話が普及し出すと、次第に固定電話の契約ペースは減少していきました。2023年5月の総務省による通信利用動向調査によれば、固定電話の普及率は2022年において63.9%と報告されており、2013年の79.1%から右肩下がりで推移しています。
固定電話の種類と料金体系
固定電話として用いられる回線には、アナログ回線、ISDN回線、光回線があります。アナログ回線は銅線を通して通信を行うアナログ方式のものです。音声をそのまま伝えるため、電波状況などによる劣化はありません。ただし、距離が離れると声が伝わりにくくなります。また、周辺環境の影響を受け、雑音が入ったり、声が途切れたりすることもあります。
ISDN回線は、音声をデジタル化した後、銅線を通してデータとして届ける方式です。デジタル化して音声を届けると、周辺環境の影響を受けずに、ノイズの少ないクリアな音質を維持できます。ISDN回線はデジタル回線を使用するため、アナログ回線と併用すれば、通話しながらのFAX送受信が可能です。光回線は、光ファイバーを利用したインターネット接続による通信方式です。光回線では光の速度で通信できるので、通話のラグが起こりにくいです。音質はデジタル化によりクリアな品質となっています。
各固定電話の料金体系はサービスにより異なります。NTTのアナログ回線は、基本料金に加えて通話料が加算される仕組みです。通話料は午前8時から午後7時までの間において、区域内で3分以内が9.35円、区域隣接および20km以内で90秒22円、20kmを超え60km未満で1分33円、60kmを超えると45秒で44円がかかります。夜間や深夜になると、料金が割り増しされます。基本料金は契約によって1,500~2,000円ほどの範囲で変動します。
ISDN回線や光回線は、アナログ回線より通話料の安くなる場合が多いです。光回線の通話料は距離に関係なく一律料金であることが特徴です。ただし、ISDN電話や光回線の利用には、別途プロバイダー料金や機器レンタル料などがかかる場合もあります。
固定電話解約のデメリット
固定電話を解約するとデメリットが生じ、不便さを感じるおそれがあります。ここでは、固定電話解約のデメリットを紹介します。
固定電話サービスの利便性の喪失
固定電話サービスには利便性があり、解約すればそれらを失うことになります。固定電話なら、携帯電話に比べて安定した通話品質を保てます。電波が途絶えるおそれのある地域で携帯電話だけだと、通話に支障をきたすおそれがあります。固定電話ではFAXの送受信ができるものの、解約すると使えなくなります。送信だけでなく、受信もできなくなるため、その旨を相手にも伝えておかなければなりません。また、固定電話の電話番号を連絡先として設定している場合は、変更の届出が必要です。緊急連絡先に固定電話を設定している方は、こちらの変更も必要です。
電話先によっては、固定電話の方が携帯電話よりも通話料が安い場合が多いです。そのため、かけ放題などのサービスに加入していないと、通話料金が高くなりがちです。固定電話を解約する際には、これらのデメリットに気を付けましょう。
解約費用と手続きの複雑さ
固定電話の解約方法は、事業者により異なります。手続きは煩雑で、電話番号を今後も使うかなどの利用状況によって、方法が変わります。サービスや手続き内容によっては、違約金や工事費などの費用が発生することもあります。そのため、加入している事業者へ費用の有無や、手続き方法の確認が必要です。
固定電話解約の注意点
固定電話を解約する際に気を付けなければならないことがいくつかあります。ここでは、固定電話解約の注意点を紹介します。
新たな通信手段の選択
固定電話を解約する前に、代わりとなる通信サービスの検討が必要です。モバイル通信やVoIPなど多様なサービスがありますが、利用目的に適しているものを選ばなければなりません。特に、ビジネスではIP電話のメリットが大きいので、検討の余地があります。IP電話に関しては、こちらの記事で詳しく解説しています。また、新たな通信サービスを契約する前に固定電話を解約すると、連絡をとれない期間が生じるので注意が必要です。
解約後の対応策
固定電話を解約することで、緊急連絡先に使える電話番号がなくなってしまうおそれがあります。そこで、モバイル端末を複数台持つことも1つの方法です。モバイルサービスの中には、通話に特化したプランやインターネット通信に特化したプランなどがあります。これらの組み合わせによっては、1台ですべてをこなすよりもお得になる場合があります。複数台持てば、使える電話番号の数が増えるので便利です。通話品質が固定回線よりも劣ることが考えられます。スマートフォンでも使えるIP電話を利用すれば、電波状況以外による通話品質の劣化を防げます。
まとめ
固定電話の解約には、安定した通話ができない、FAXの送受信ができないといったデメリットが伴います。連絡先が変わることで、変更届を出したり、連絡したりする必要もあります。また、解約に費用がかかる可能性があり、手続きも煩雑です。これらのデメリットを理解した上で、固定電話を解約するかを検討しましょう。
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この記事の執筆者について
ぷるる ぷるるはWhoscall Japanの公式キャラクターで、迷惑電話や詐欺対策に関する貴重な情報をお届けします。愛らしい外見と時々の毒舌で、安全なコミュニケーションのヒントを提供。ぷるるの記事をチェックし、安全で快適なコミュニケーションライフを手に入れましょう。 |